こんにちは。静岡県富士市にある草ケ谷燃料です。
ぐんと春の気配が増してまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしたか。
さて今回は、当社のお客様をご紹介すべく「お客様探訪記」を書いてみることにしました。
当社のある富士市、とくに富士市西部の旧富士川地区には、こんな素敵な人やお店がありますよ!という地域の紹介にもなると嬉しいなと思っております。
目指せ、シリーズ化! ということで、第一回目は、創業81年、JR富士川駅前の三代続く老舗「味処平和(あじどころへいわ)」さんのご紹介です。
三代目と言えばジェイソール何とかを連想してしまいそうですが、味処平和さんも、創業時と変わらぬ出汁の引き方を守りながらも、時代のニーズに応えられるよう、常連さんを飽きさせないようにと、日夜 創作料理にも力を入れ進化を続けています。
昼はランチ定食、夜はご飯もののほか うまい酒と肴がいただける居酒屋としても営業。
お店には、男性客はもちろん、家族連れや女性のお客様もよくいらっしゃいます。
当社も、店内での飲食はもちろんテイクアウトでもよく利用させてもらっています。とくに当社男子には「かつ丼」が人気です。
この日の私は、コスパ最強”600円(税込)ランチシリーズ”から「あじ醤油干し定食」をいただきました。
ちなみに普通にオーダーするとご飯多めなので、私は「ご飯超~少なめでお願いします」と、オーダーしました(笑
火曜日夜は生ビール(中)600円が300円、タルハイレモン420円が210円と半額でーす!
美味しさもさることながら、とにかく店主(大木さん)が気さくで明るいお人柄。
直接会話をしなくても、店主とお客様たちとの会話を聞いているだけで、何だかこっちも自然に笑顔がこぼれそうになる、そんな 一見さんにも常連さんにもホッとできるお店です。
いつも元気いっぱいの店主ですが、コロナ禍においては精神的に追い込まれてしまうこともあったと言います。
宴会需要がまったくなくなったことから、収益の三分の一が失われてしまったことをはじめ、飲酒規制により夜の売り上げも激減。夜遅くまで店を開けていても、お客さんゼロという日もあったそうです。
正直「店をたたんでしまおう」と思い詰めたこともあったとのこと。
そんなときに心の支えになったのが、常連さんの存在だったそうです。
18歳で修行に出て、東京の洋食店「煉瓦亭」はじめ、沼津と三島で、和食や創作料理の店に務め、30歳で富士川に戻ってきたという店主。
これまでは、美味しいものを作っていたらお客さんは来てくれるものだという感覚で、それが当たり前だと思って仕事をしてきたそうです。
しかし、どんなに美味しいものを作ってもお客さんが来てくれない。
それはまるで、夜寝て起きたら朝が来ているのが当たり前だと思っていたのがそうではなかった。
朝が来ても夜が明けない。
まさにお先真っ暗という感じだったと言います。
仕事をしていていちばん辛いのはお客さんが来ないこと。お金の有無よりも、それが何より精神的ダメージが大きいのだという店主。
そこで私は、「究極の話、お店に来ないで単に300万円銀行に振り込んでもらえたとしてもダメですか?」と質問したところ、即答で「ダメです」と返ってきました。
「もちろんお金は大切だけど、お金には代えがたい宝物がある」のだと。
コロナ禍でつくづく「お客さんが来てくれることは文字通りの有り難いことであり、僕たちにとって支えになっていることを再認識した」という店主。
「”お客様神様”とよく言いますが、本当にお客様は僕たちにとって神様であり、存在価値を与えてくれる存在です」と。
コロナ禍、先の見えない暗闇の中で、逆に常連さんもこのお店に一筋の光を求めてやってきていたのではないかとも思いながら、お話を聞かせていただきました。
そして、互いが互いを照らし合い、励まし合っていけるかけがえのない場所。それがこの富士川駅前の顔ともいえる「味処平和」さんの大きな役割でもあると感じました。
そんな老舗味処の店主には、数年来の夢があります。
それは、自分のお店のみならず、この地域全体の繁栄です。
自分のお店だけが残ったら「一人勝ち」できると考えることもできますが、そうではないと店主は言います。たくさんのお店があってそれぞれに活気がなければ、結局は地域そのものが廃れてしまうというわけです。たしかにそうですよね。
じつは、味処平和さんのある柳通りはかつてお店が何軒も立ち並ぶ賑やかな通りでした。お祭りの日には歩行者天国になり、露店もずらりと並んでいました。
それが今ではずいぶんとお店も減り、寂しい通りになってしまいました。
大好きな富士川の町が廃れていくのは悲しく残念なことだという店主。またあの活気を取り戻したい。そう考え、柳通りでマルシェなどイベントができないかを模索していたのです。
コロナ禍でその構想も断念せざるを得なかったのですが、近ごろはコロナ禍も収束しつつあり、5類移行という話も出てきたことから再始動に向けて取り組んでいるようです。
最初の一歩がとにかく大変だとは思いますが、「年内にひとつはイベントをやりたい」とのこと。楽しみですね!
ところで、今回の取材にあたり、ぜひ聞いてみたいと思っていたことがありました。
昨年12月30日のこと。味処平和さんに用事があって行ったら、シルバー世代から若い人から、子どもたちまで、いろんな人がいっぱい、見たことない人もいっぱいいて、みんなで一所懸命に大掃除をしていたのです。
店内のテーブルも椅子も全部外に出して磨きあげ、引っ越しですか? というくらい徹底した大掃除を行っていたのです。
厨房にも何人も人がいて、あらゆる箇所をキレイに掃除していました。
それでこの機会に、「あの方々は誰だったのですか?」「ものすごく徹底して大掃除するんですね」と、聞いてみたのでした。
すると、店主の妹さん(普段お店で働いている)と、そのご家族(お子さんとご主人)ほか、店主の同級生、常連さんたちが手伝いに来てくれて、毎年30日は大掃除をしているのだということでした。
謎が解けたと同時に、「絆」ともいえる素敵なつながりに感動しました。
さらに驚いたのは、年一の徹底した大掃除のみならず、日々掃除には力を入れていることです。
毎朝開店前に妹さんが店内の掃除をしているとのことで、床掃除は、まず掃除機をかけ、それからモップで水拭きをし、その後、乾いたらダスキンで拭き上げるという3段がまえ。
椅子とテーブルも全部拭き、トイレ掃除を行うというルーティンで毎日やっているのだそうです。
厨房は、店主が仕事終わりに掃除をしているとのこと。
厨房器具を洗い、ガス回りや換気扇を拭き上げ、天井から壁から全部拭いて、床も雑巾がけを行っているので、お客さんが帰ってから片付け終わるのに一時間くらいかかるそうです。
「ここまでやって仕事終了なので、どんだけ体の調子が悪くても毎日やっています」とのこと。
ちょっと腰が痛いなどというときは、奥様から「じゃ、今日は拭くのやめれば」と、体調を気遣って言われるそうですが、「厨房が汚いまま終われない」のだそうです。
お客さんにとっても店内が綺麗で清潔なほうが良いのはもちろん、自分自身もキレイな環境の中で仕事がしたいのだと言います。
何年も前、四十肩で右腕が上がらなくなった時があったそうですが、そのときは左手だけで掃除をしていたそうです。すごっ!
親の代から掃除は徹底していたとのことで、それを見て育ってきたから、とくに大変だとも思わず当たり前のこととして行っているのだとか。でも、毎日となるとなかなかできることではないですよねぇ。プロ意識というかなんというか、とにかくスゴイの一言です。
しかし、驚きはそれだけではなかったのです!
たとえば、ボールは大きい順に必ず並べて置いていて、並べる順番も決まっているそうです。 「あるところにモノがないと仕事がスムーズに進まない」というのが店主のセオリーなのだそうです。
だから、振り向かずとも手を伸ばせば、あるところに必要なものがあるという状態の中で段取りよく仕事ができているのだとか。
冷蔵庫の位置なども把握しているので、わざわざ振り向かずとも冷蔵庫を開けることもできるそうです。
今回の取材を終えるまでは、このような舞台裏があったことを知らずにいたのですが、一事が万事。老舗味処たる所以が何だかわかる気がしました。
「だけどウチ、老舗って感じがないんだよね~」ワッハッハーと豪快に笑い飛ばす店主。「ここ笑うところじゃないぞ」と、自分に言いきかせつつも、ついついつられて私も大爆笑。
コロナ禍にあっても、富士川駅前で地域をみんなを明るく照らし続けていてくれる有難い存在、それが「味処平和」さんなのだと、あらためて思ったのでした。
皆様もぜひ 足を運んでみてくださいねー!!
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「味処平和」
静岡県富士市中之郷1236
0545-81-0117
http://www.m-macs.com/33690/heiwa/
営業時間
昼/11:00~13:30(ラストオーダー)
夜/17:00~21:00(ラストオーダー)
定休日/日曜日
無料駐車場有り
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草ケ谷燃料株式会社
TEL:0545-81-1230
電話受付時間:平日7時~19時30分/祝日8時~18時
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